「天井に使用されることがあるアルミスパンドレルってどのような建材なのだろう」
「アルミ以外にも天井に使用されるスパンドレルはあるのか知りたい」
こういった悩みをお持ちの方に向けて、本記事では以下の内容について解説しています。
・スパンドレルの使用箇所
・スパンドレルの特徴
・スパンドレルに使用される金属
天井にスパンドレルを使用しようかどうか悩んでいる方はぜひ最後まで一読ください。
目次
スパンドレルとは、外壁や天井などに使用される建築材料の金属化粧板のことを指します。
素材としてガルバリウム鋼板やステンレスが使われていますが、その中でもアルミを使用しているスパンドレルのことを「アルミスパンドレル」と言います。
スパンドレルは主に店舗やビルや商業施設など住宅以外の建物に使用される製品です。
スパンドレルの表面は金属の質感を活かした仕上がりで無骨な雰囲気を演出することができ、意匠性に優れています。
表面の凹凸の山が高く、谷が深いので陰影が生まれ見映えが良いです。
施工はビス留めで行います。
固定部分が見えにくく、施工方法にも仕上がりがきれいになるといった特徴を併せ持っています。
スパンドレルは建築用の材料ですが、施工時にはどのような場所に使われるのか紹介します。
・天井
・外装
・内装
・軒天
スパンドレルは同じ製品を様々な場所で施工できます。
それぞれの使用箇所について解説していきます。
スパンドレルは天井に使用されます。
通常の天井材ではなく、光沢のあるスパンドレルを天井に使うことで意匠性を高めることができます。
スパンドレルは耐久性が高いので、経年により劣化した時の天井材の張り替えの頻度を減らすことが可能です。
駅の天井や建物の軒天など外気に触れる場所に使用されています。
防音用のスパンドレルも販売されており、コンサートホールなどの天井に使用されることもあります。
スパンドレルはよく外壁に使用されるものです。
耐久性が高く長期間の使用が可能なので、張り替えの回数を減らせます。
スパンドレルは一般的な外装材よりも凹凸が深いため、陰影がつきやすく仕上がりがきれいに見えます。
商業施設やビルなどの外壁に使用されることが多いです。
スパンドレルは稀に内装に使われることもあります。
マンションの玄関ホールなどに使用し、内装を高級感のある仕上がりにできます。
スパンドレルは軒天に使用される場合もあります。
軒天とは軒の裏の部分です。
たとえば木目などのデザイン性のあるスパンドレルを使用すれば建物のアクセントになります。
軒天は屋外なので、屋外に施工する製品の耐久性が高くなり張り替えの頻度を下げることができるのもメリットです。
スパンドレルには以下の特徴があります。
・コーキングのメンテナンスが不要
・高い耐久性を誇る
・軽量で施工性が高い
・デザイン性が高い
それぞれの特徴について解説していきます。
スパンドレルは施工時にコーキングが不要です。
コーキングとは、外壁と外壁の間の繋ぎ目に使用するゴムのことです。
外壁において、このゴムの部分が8~10年程度で経年劣化し、メンテナンスが必要となります。
しかしスパンドレルはビス留めで施工するため、コーキングのメンテナンスが不要になります。
このコーキングのメンテナンスが不要なのは大きなメリットです。
スパンドレルは耐久性が高いです。
そのため張り替え等のメンテナンスが長期間不要になります。
メンテナンスコストが低いため、長期的にかかる費用も低いです。
スパンドレルは店舗や商業施設に活用されることが多く、日中のメンテナンス工事がしにくい建物に最適です。
スパンドレルは軽量なので、運搬や施工がしやすく狭小地等でも使いやすいです。
現場で曲げたり切ったりといった加工がしやすく、施工時の微調整がしやすいので仕上がりがきれいになります。
軽量であることのメリットとして、建物の耐震性に影響を与えないことも挙げられます。
外壁や天井が重いと建物に負担をかけて耐震性に悪影響を及ぼしますが、スパンドレルは軽量なので負担をかけにくいです。
スパンドレルはデザイン性が高いです。
スパンドレルは製品の凹凸が深いため、通常の外装材に比べて陰影がつきやすく美観性を高めることができます。
金属質の仕上がりの製品や木目の製品などの展開がありますので、用途に合わせて選定可能です。
さらにカラーも豊富なので様々な使い方ができます。
アルミをはじめとした、スパンドレルに使用される金属を紹介していきます。
スパンドレルには主に以下の金属が使用されています。
・アルミ
・ステンレス
・カラー鋼板
・ガルバリウム鋼板
これらの金属の特徴について見ていきましょう。
スパンドレルにはアルミが使用されることがあります。
アルミは耐久性や防サビ性が高く長期間使用することが可能な金属です。
金属系サイディングの表面材として使われることも多く耐久性が高いですが、その分高価な金属でもあります。
耐候性が高く、風雨や紫外線に対して劣化やサビに強いという特徴も持っています。
商業施設や店舗ビルなどのメンテナンスの回数を極力減らしたい建物に使用されることの多い素材です。
ステンレスはアルミと同じく、高い耐久性を誇る素材です。
耐熱性や防サビ性の高さも魅力の素材ですが、値段も高くなっています。
ちなみに、ステンレスとは造語でステン(汚れ)がレス(少ない)という特徴を持っています。
キッチンのカウンターや屋外用シンクなどの汚れやサビを減らしたい箇所で建築材料として使われている素材です。
カラー鋼板は、鋼板にカラー塗装がされている素材です。
塗装の色によって多くのカラーバリエーションがあり、安価であるというメリットも持っています。
耐久性はその他の金属のスパンドレルと比較すると劣りますので、注意が必要です。
ガルバリウム鋼板は、金属製の外壁や屋根によく使用されます。
サビに強く耐食性が高いため、屋外でも長く使える素材です。
強度も強く、価格のバランスも良いので多くの建築現場で使用されています。
スパンドレルを取り扱うメーカーについて解説していきます。
・アサヒ金属株式会社
・三協立山株式会社
・フクビ化学工業株式会社
各メーカーの特徴や取り扱っているスパンドレルについて見ていきましょう。
スパンドレル専業で製造、販売しているのが朝日金属株式会社です。
アルミやガルバリウム鋼板などの素材のスパンドレルを製造しており、多くの建物に使用されています。
雨水の浸入を防ぐ機能を持った、外壁専用のスパンドレルを取り扱っています。
三協立山株式会社は玄関ドアやサッシも取り扱っているメーカーです。
三協アルミのブランドで製品を展開しおり、アルミに強いメーカーです。
スパンドレルもアルミ製のみの取り扱いとなっています。
フクビ化学工業株式会社は多ジャンルの建築用の製品を製造、販売している会社です。
他のメーカーにはないような木質柄のスパンドレルという意匠性の高いスパンドレルを取り扱っています。
有効巾(実際に使用できる長さ)が200という、広いスパンドレルも取り扱っています。
スパンドレルは耐久性が高く長期間使用可能なので、多くの店舗や商業施設に導入されています。
美観性の高さから近年では住宅にも使われることが増えてきました。
もしスパンドレルの使用を検討しているのであれば、お近くの建築板金業者へ相談してみましょう。
施工には技術が必要な製品なので、施工実績や価格から信頼できる業者を探しましょう。
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