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アルミスパンドレルとは?特徴やメリット・デメリットを解説

2023.09.05 Tue

「スパンドレルの使用を検討しているが、使い勝手はどうなんだろうか」
「アルミスパンドレルにはどんな特徴があるのだろうか」

こういった悩みをお持ちの方に、本記事では以下の内容について解説しています。

・アルミスパンドレルの特徴
・アルミスパンドレルを使用するメリット、デメリット
・アルミスパンドレルが使用される場所
・アルミスパンドレルのメンテナンス方法

アルミスパンドレルについて知りたい方は、ぜひ最後までご一読ください。

アルミスパンドレルとは

スパンドレルとは建築用資材として使われる金属化粧板のことです。

建物の外壁や天井材として使用されるほど耐久性の高い製品です。

スパンドレルの中でも特にアルミで製造されているものを「アルミスパンドレル」といいます。

耐久性の高さから一般的には店舗や商業施設、ビルなどに使用されています。

金属系サイディングと似ていますが、外壁だけでなく天井にも使用される点が異なります。

耐火性能も高いため防火区画の外壁に用いられることがあり、延焼を防ぐ効果があります。

一般的なサイディングよりも高価なことも特徴の一つです。

一方で施工時にはコーキングが不要のため、仕上がりの美観性が高くなり、コーキングに必要なメンテナンスの費用を抑えられます。

アルミスパンドレルの特徴

アルミスパンドレルには以下のような特徴があります。

・耐久性が高い
・軽量で施工性が高い

それぞれ詳しく見ていきましょう。

耐久性が高い

アルミは耐久性の高い金属です。

空気中の酸素と反応して形成される酸化被膜が外部の環境からアルミを守ってくれる、という特徴があります。

そのため、外壁などに使用しても耐久性が高く長期にわたって使用可能です。

製品価格は高いですが、長く使えるためコストパフォーマンスの面で優れています。

軽量で施工性が高い

アルミは比重が小さく軽量な金属です。

現場での運搬が容易になり狭い現場でも施工できます。

建物にかかる負荷も小さく、耐震性を高めることにも一役買ってくれます。

軽量のため現場でカットや曲げといった加工がしやすいところも特徴です。

加工がしやすいと、最終的な仕上がりがきれいになり外観の意匠性を高めてくれます。

アルミスパンドレルを使用するメリット

アルミスパンドレルの特徴について見てきましたが、実際に使用するとどんなメリットがあるのか紹介します。

・コーキングのメンテナンスが不要
・高い耐久性を誇る

上記のメリットについて解説していきます。

コーキングのメンテナンスが不要

アルミスパンドレルはコーキングを施工時に使わないのがメリットです。

一般的な外装材は施工時に継ぎ目の部分にコーキングを打ちます。

コーキングとは外装材の継ぎ目につけるゴム状の目地のことです。

外壁の中でも一番劣化しやすい箇所で、一般的な外装材であれば5〜10年ほどを目安にメンテナンスする必要があります。

コーキングによるメンテナンスが不要なのは大きな利点といえます。

高い耐久性を誇る

アルミスパンドレルは耐久性が高いため、長期にわたって美観を保ってくれます。

アルミの持つサビにくさや腐食しにくいことから、雨風や紫外線にも強いところが特徴的です。

その高い耐久性から、外壁や天井材の張り替えなどのメンテナンスに必要な期間を延長できます。

そのため、メンテナンスのしにくい店舗やビルなど昼間に人の出入りがある建物に用いられています。

アルミスパンドレルのデメリット

アルミスパンドレルを使うことにはメリットもありますが、残念ながらデメリットもあります。

・サビに強いがまったくサビないわけではない
・衝撃に弱い

上記のデメリットについて解説していきます。

サビに強いがまったくサビないわけではない

アルミスパンドレルはサビに強いです。

しかし、アルミはまったくサビが発生しないわけではありません。

年月の経過とともに表面は劣化していくので、メンテナンスを怠るとサビてしまいます。

また、アルミスパンドレルは施工時にコーキングではなく釘で固定します。

この釘がサビてしまうと「もらいサビ」という現象が発生してしまうので注意が必要です。

衝撃に弱い

アルミスパンドレルは衝撃に弱い点がデメリットです。

台風などの強風で飛来物が外壁にぶつかると表面にへこみや傷が入り、塗装が剥げてしまいます。

剥げた面は金属がむき出しになり、サビが広がっていくケースもあります。

へこみや傷が入ってしまった場合は、早めにメンテナンスして傷口を広げないようにしましょう。

アルミスパンドレルが使用される場所

一般的にアルミスパンドレルは外壁や天井に使用されることが多いです。

角型の製品も丸型の製品もあり、意匠性に優れています。

さまざまな商業施設やビルなどに用いられ、多くのメーカーがアルミスパンドレルを製造・販売中です。

私たちがよく見かける建物では、ドラッグストアの外壁がアルミスパンドレルの使用例として挙げられます。

近年では、住宅に採用されることもあります。

丸型や角型などを展開しており、建物に合った外壁の仕上がりが可能です。

アルミスパンドレルのメンテナンス方法

アルミスパンドレルはメンテナンスを怠ると劣化が進んでしまい、美観を損ねてしまいます。

定期的に清掃して汚れを落とすようにしましょう。

外壁として使用する以上、雨風や紫外線によって劣化する可能性があります。

その際は表面の劣化を防ぐために、塗装が必要になります。

ただしサイディングとは異なり施工時にコーキングを使用していないため、コーキングのメンテナンスが不要です。

参考:スパンドレルに使われる金属の種類

参考として一般的にスパンドレルに使用される金属の種類について解説していきます。

アルミ以外の金属として下記が挙げられます。

・ステンレス
・カラー鋼板
・ガルバリウム鋼板

それぞれの特徴をみていきましょう。

アルミ

ここまで解説してきたように、アルミはスパンドレルの素材の一つです。

耐久性の高さから長期間張り替えが不要となるため、張り替え工事の行いにくい商業施設や店舗、ビルの外壁や天井材として使用されています。

デザイン性の高さからも選ばれることの多い素材です。

その一方で値段も高価になっています。

ステンレス

ステンレスもスパンドレルに使用されています。

ステンレスはアルミと同等以上の高い耐久性を誇ります。

汚れやサビに強く耐久性も高いのが特徴です。

その一方で、価格も高い素材となるため予算内に収まるか注意が必要です。

カラー鋼板

カラー鋼板とは、鋼板にカラー塗装を施した素材のことです。

塗装する塗料の色のバリエーションが豊富に展開されています。

比較的安価ではありますが、耐久性ではその他の金属には劣ってしまうのが難点です。

ガルバリウム鋼板

ガルバリウム鋼板もスパンドレルによく使われる金属です。

サビに強く耐食性の高さが特徴的で、建築資材として屋根や外壁などの建物外部にもよく使われています。

デザインのバリエーションも豊富なので、使い勝手にも優れています。

アルミスパンドレルの施工は業者に相談しよう

アルミスパンドレルは高い耐久性を誇り、外壁のデザイン性からも近年では住宅へ使用する方も増えています。

施工時のコーキングが不要で、すっきりとした仕上がりにできます。

スパンドレルの施工を検討している方は建築板金業者へ相談してみましょう。

施工するには高い技術が必要になるため、施工実績や価格などを考慮のうえお近くの信頼できる業者を探してみてください。

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この記事は「内野 友和」が
書いています。

1979年生まれ。一級建築板金技能士。父・内野国春の元で建築板金の修行を始め、2014年より代表となり家業を受け継ぐ。20年以上、約5000件の現場経験で培った技術と知識で、建物の屋根・雨樋・板金・外壁工事を通じ、地域の皆様のお役に立てるように努力しております。
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