外壁リフォーム工事の方法は主に下記の3つが挙げられます。
・外壁塗装
・外壁の張り替え
・外壁の重ね張り(カバー工法)
その中でもカバー工法は今ある壁をそのまま使えるだけでなく、塗装よりも壁が厚くなるので防音性と防水性の向上が期待できます。
カバー工法は古い壁をはがす張り替えリフォームと異なり、既存の壁を残してその上から新しい外壁材を張る工法のことです。
葺き替えと比較して値段が安価で耐久性も約30年と長く、また防音性や断熱性が高くなるというメリットがあります。
一方で、カバー工法を実施すると場合によっては結露が生じやすくなることがあります。
古い壁の上に新しい壁を重ね張りするため、適切に施工を行わないと壁の間に結露ができる可能性があるのです。
本記事では外壁カバー工法で結露が発生した場合のリスクや適切な業者の選び方、費用相場について解説します。
外壁カバー工法による結露リスクが気になっている方はぜひご一読ください。
目次
外壁カバー工法とは既存の壁の上に新しい壁を張る工法のことです。
今ある壁をそのまま使えるというメリットはありますが、適切に施工を行わないと古い壁との間に空気の層ができてしまい、結露が起きやすくなります。
ただし、外壁カバー工法だからといって壁に結露が必ず起きるわけではありません。
カバー工法で結露を起きないようにするには銅線を使った通気工法を行ったり、通気層を作ったりするなどの対策が必要です。
建物や人体に危険があるので結露が起きないようにしましょう。
結露防止には空気の通り道を作ることが大切であり、通気工法を理解している業者を選ぶことも重要です。
結露が発生すると、建物や人体に対してリスクが生じる可能性があります。
リスクとしては主に以下のものが挙げられます。
・外壁材が劣化する
・建物の耐久性が落ちる
・カビが人体に悪影響を及ぼす
結露のリスクは建物のみならず人体にも及ぶ可能性があります。
詳しく確認していきましょう。
結露が起きると壁材が劣化する可能性があります。
結露の水分で外壁に使われている木材などの素材が腐食することがあるからです。
腐食すると再度の工事が必要となる場合もあります。
再工事は手間やお金がかかってしまうため、結露が起きないように適切な工事を実施してくれる業者を選んで依頼するのが重要です。
結露が起きると外壁材が劣化し、建物の耐久性が落ちてしまうデメリットがあります。
場合によっては外壁材や柱、梁が腐食してしまう恐れがあるからです。
建材が腐食してしまうとカバー工法では対処できず、外壁材そのものを張り替える必要があります。
既存外壁の撤去や処分する手間がかかってしまうので、カバー工法よりも費用が高額になりがちです。
外壁に結露が生じた場合、水分によりカビが発生することがあります。
カビの胞子が人の呼吸器に入ると喘息の発生や悪化、アレルギーの原因になる可能性があるなどの悪影響を及ぼす恐れがあるのです。
必ずしも被害が起きる訳ではありませんが、カビを防ぐことが健康の維持にも繋がります。
建物に住んでいる人や出入りしている人にもカビによる被害が及ぶ可能性があるので、要注意です。
結露を発生させないためには、通気工法を行う必要性を理解している信頼感のある業者へ依頼することが大切です。
外壁カバー工法の施工実績が豊富なことに加えて、下記の観点からも業者を探しましょう。
信頼できる業者を選ぶポイントは以下のとおりです。
【外壁カバー工法を依頼する業者の選び方】
・建設業許可をもっている業者である
・リフォームパートナー協議会(RECACO)に加盟している
・地域で長く営業している
・自社職人が在籍している
・国家資格を取得している
建築関連の資格などを持っているか、長く地元で営業しているか、といった点がよい業者を選ぶためのポイントです。
屋根リフォームの資格だと、建築板金技能士・かわらぶき技能士・建築士・施工管理技士などが挙げられます。
料金や工事にかかる時間なども選ぶうえでは気になりますが、信頼できるかどうかという点を一番重視するのがよいでしょう。
工事後の建物に問題が起きないためにも、信頼できる業者をしっかりと選びましょう。
外壁カバー工法にかかる費用は建物の規模によっても異なりますが、以下が目安となります。
・アルミサイディング以外:130〜220万円程度
・アルミサイディング:120~400万円程度
カバー工法は外壁の張り替えよりも安価ですが、それでも一般的には100万円以上の費用がかかると考えましょう。
外壁カバー工法に関してよくある質問としては、以下のものが挙げられます。
・カバー工法を実施するメリットは何?
・結露の他にカバー工法のデメリットはある?
・カバー工法ができない場合はある?
各質問の回答をご紹介します。
外壁カバー工法を実施するメリットは以下のものが挙げられます。
・壁の張り替えが不要でコストが抑えられる
・壁を完全に張り替える訳ではないので、工事にかかる時間が短くなる
・断熱性や遮音性が向上する
もともとある壁に重ね張りをするという工法なので、新しく張り替えるよりコストや工期を抑えられます。
また、壁が以前より厚くなるので断熱性や遮音性が上がるという点もメリットです。
外壁カバー工法の結露以外のデメリットは以下のとおりです。
・使用できる外壁が限られている
・今ある外壁の補修はできない
・次回のリフォーム時に修繕費が高くなる
カバー工法は外壁が重くなりすぎないように、ガルバリウム鋼板など軽い外壁材しか基本的には選べません。
今ある外壁が傷んでいるとカバー工法を実施してもすぐに不具合が発生するため、カバー工法の実施は不可能です。
カバー工法は外壁が二重になっていることから、次回リフォームする際に剥がす外壁材の量が多くなり、撤去費用が高くなるというデメリットもあります。
カバー工法を実施する際は上記のデメリットも理解しておくとよいでしょう。
外壁内部が劣化している場合はカバー工法を実施できません。
内部が劣化しているとカバー工法を実施してもすぐに不具合が発生する恐れがあるため、外壁の張り替え工事が必要です。
すでにカバー工法を行っている場合も新たに外壁を重ね張りを実施することはできません。
カバー工法の工事ができるかどうかは専門業者に判断してもらうのがおすすめです。
本記事では、外壁カバー工法による結露リスクについて解説しました。
適切な方法で外壁カバー工法を実施しないと、結露が発生してしまう可能性があります。
人体や建物に悪影響が及ぶ可能性があるほか、再工事が必要になるリスクもあるため、結露は未然に防ぐことが大切です。
正しい方法でカバー工法を実施することで結露は防止できます。
外壁カバー工法を実施するなら、信頼できる建築板金業者に施工を依頼してください。
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