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サイディング外壁の上に重ね張りはできる?メリット・デメリットを解説

2023.06.03 Sat

「サイディングに重ね張りってできるの?」
「重ね張りのメリット・デメリットを知りたい」
こういった疑問を持っている人もいるのではないでしょうか。

正しい情報を知らないと、後悔することになってしまうかもしれません。

本記事ではサイディングの補修について考える人の悩みを解消します。

具体的には下記の情報について紹介しています。

・サイディングの補修方法
・重ね張りのメリット、デメリット
・重ね張りに関するよくある疑問

正しい情報を知っておけば、失敗したり後悔したりすることなく、サイディングの補修ができます。

サイディングの補修方法


サイディングとは家の外壁に使用する壁材です。

壁材には耐久年数があるので、定期的なメンテナンスや補修が必要になります。

サイディングの補修方法は大きく分けて3つです。

・重ね張り(カバー工法)
・塗装
・張り替え

3つの補修方法について詳しく解説していきます。

重ね張り

重ね張りとは、既存の外壁に新しいサイディング材を取り付ける施工方法です。

既存の外壁はそのままに、サイディング材を重ねて取り付けることで外観をリニューアルできます。

工期の目安は、平米数によって変動しますが10〜20日程度と考えましょう。

重ね張りする素材は、できるだけ軽量な外壁材を選ぶことが望ましく、例えば軽量なガルバリウム鋼板製の金属系サイディングが最適です。

金属系サイディングを使うメリットは下記のとおりです。

・耐久性が高い
・メンテナンスフリー
・安く短納期で施工できる

塗装では対応しきれない場合や下地が劣化していない場合は、重ね張りがおすすめです。

下地の劣化が激しい場合は、重ね張りではなく張り替えをおすすめされることもあります。

塗装

塗装とは、建物の外壁に新しい塗料を塗る施工方法です。

日数は個別の工事内容や建物の大きさ、下地の状態によって異なります。

塗装の目安となる工期は5〜14日程度です。

塗料にはシリコン塗料や防水塗料、光触媒塗料、低汚染塗料など、さまざまな種類があります。

特徴や耐久性、費用相場などを総合的に考慮して、慎重に検討しましょう。

外壁の劣化がほとんどなく軽微な修理で済む場合、選択肢の1つとして考えるのがおすすめです。

費用が安く済むというメリットはあるものの、耐用年数は短くなります。

張り替え

張り替えとはその名の通り、サイディングを新しいものに張り替える施工方法です。

既存のサイディングを外し、新しいものに張り替えるので下地や断熱材の交換、耐震性の補強もできます。

張り替えの工期は10〜30日程度ですが、家の状態や天候、現場周辺の環境などによってスケジュールが変動する可能性もあります。

サイディングを張り替えするため、老朽化の心配はいりません。

外壁材が傷んでいる、下地部分が劣化しているなどの外壁トラブルがある場合は張り替えをおすすめします。

アスベストを含む外壁を使用している場合も同様に、張り替えて除去する必要があります。

サイディング外壁を重ね張りするメリット


サイディング外壁を重ね張りするメリットについて見ていきましょう。

・断熱性、耐候性、防音効果が向上する
・工事日数が抑えられる

1つずつ詳しく説明します。

断熱性・耐候性・防音効果が向上する

重ね張りをすることによって外壁の断熱性能や耐候性、防音効果の向上が期待できます。

外壁が2重になるので、冬場は暖かく夏場は冷房効果が期待できるのです。

その結果、光熱費の削減にもつながります。

さらにサイディング材は、一般的に音を吸収する性質があるので防音効果も期待できます。

サイディング外壁を重ねることで、 塗装や張り替えでは期待できない断熱性・耐候性・防音効果が向上するのです。

工事日数が抑えられる

重ね張りは、塗装に比べると工期がかかるものの、外壁材の解体や廃材処理がないため比較的迅速に施工が可能です。

・重ね張り:10〜20日
・塗装:5〜14日
・張り替え:10〜30日

上記のような工事日数が目安になります。

重ね張りより張り替えの方が長期化する可能性があります。

重ね張りなら塗装でカバーしきれないような劣化があっても補修可能です。

張り替えより工事日数が抑えられるので、できるだけ早くリフォームを終えたいという人にもおすすめです。

サイディング外壁を重ね張りするデメリット

サイディング外壁を重ね張りするデメリットは下記の2つです。

・塗装よりも修理費用が高額になりやすい
・壁材によっては耐震性が若干低下する可能性がある

1つずつ詳しく説明します。

塗装よりも修理費用が高額になりやすい

重ね張りは塗装よりも修理費用が高額になりやすいです。

各補修方法の修理費用の目安は下記のとおりです。

・塗装:60〜120万円程度
・重ね張り:130〜220万円程度
・張り替え:100〜360万円程度

壁の劣化状態や家の大きさなどによるので、あくまでも目安です。

重ね張りは張り替えよりも安く済むものの、塗装に比べると初期費用が高くつきます。

しかし重ね張りすることで、耐用年数も長くなりメンテナンスコストを削減可能です。

初期投資はかかるものの長い目で見るとコスパは悪くありません。

ただし使う塗料やサイディング材にもよるので、詳しくは施工業者と相談して決めるようにしましょう。

壁材によっては耐震性が低下する可能性がある

新しく重ね張りする壁材によっては、建物が重くなり耐震性に影響がでる場合もあります。

重量のある建材は建物への負担が大きく、そもそもカバー工法に適していません。

ガルバリウム鋼板など軽量な金属系サイディングであれば、耐震性にも悪影響を与えず重ね張りできます。

サイディングの重ね張りに関するよくある疑問


サイディングの重ね張りについて悩んでいる人によくある疑問や不安に答えます。

・外壁リフォームを考える目安は?
・外壁をカバー工法で修理して後悔することはある?
・サイディングの重ね張りにかかる費用は?
・サイディングの上に重ね張りでガルバリウム鋼板は張れる?
・外壁の重ね張り工法の手順は?

1つずつ詳しく説明します。

外壁リフォームを考える目安は?

外壁リフォームを考える時期は、壁材の耐用年数によります。

ただし、家の環境によっては、耐用年数よりも先にリフォームが必要になるケースもあるため気をつけなければいけません。

外壁に下記のような症状が見られた場合、外壁リフォームを検討することをおすすめします。

・ひび割れ
・サビの発生
・カビやコケの発生
・塗膜の膨れや剥がれ
・チョーキング など

チョーキングとは、触ったときに手に粉のような汚れがつくことです。

このような症状が現れた場合は、リフォームを検討する判断基準となります。

専門家でないと判断が難しい場合があるので気軽にご相談ください。

外壁をカバー工法で修理して後悔することはある?

外壁の状態にあった補修方法を選べば、後悔する可能性を限りなく低くできます。

業者がしっかりと外壁の状態を見極めて、適切な補修方法を提案すれば後悔することはまずありません。

信頼感のある業者選びのコツは下記のとおりです。

【業者の選び方】
・建設業許可をもっているか
・リフォームパートナー協議会に加盟をしているか
・地域で長く営業をしているか
・自社職人がいるか
・建築板金技能士など国家資格を取得しているか

上記のポイントを参考に、ぜひ信頼感のある業者を探してみましょう。

サイディングの重ね張りにかかる費用は?

サイディングの重ね張りにかかる費用は家の大きさや建物の構造、外壁の状態などによって大きく異なります。

アルミサイディング以外の金属外壁材の費用相場は130〜220万円程度です。

一方、アルミサイディングの費用相場は120〜400万円程度かかります。

無料で見積もり業者もあるので、見積もりを出してもらうと安心です。

サイディングの上に重ね張りでガルバリウム鋼板は張れる?

サイディングの上に重ね張りでガルバリウム鋼板を張ることは可能です。

ガルバリウム鋼板とは、鋼板に対して亜鉛やアルミなどの合金をメッキ加工した素材のことです。

重ね張りは、屋根が重くなるため耐震性が低下すると気にする方もいます。

しかし、ガルバリウム鋼板は5kg/平方メートル程度なので、重さに関して敏感になる必要はありません。

専門性の高い工事となるため、依頼先は板金工事のプロである建築板金業者へ依頼するのがおすすめです。

外壁の重ね張り工法の手順は?

外壁の重ね張り工法の手順は下記のとおりです。

・胴縁や見切り縁の設置
・外壁材の張り付け
・コーキング処理

まずは新しい壁材を張る前に胴縁という下地材を適切な間隔で張ります。

窓には防水処置として見切り縁をつけます。

次の工程は外壁材の張り付けです。

最後にコーキング処理をして隙間をしっかり埋めます。

サイディングの重ね張りは専門業者に相談しよう


サイディングの重ね張りは断熱性、防音性といった面から多くのメリットがある施工方法です。

家への負担を軽くするためにも、ガルバリウム鋼板など軽い金属系サイディングの使用をおすすめします。

ただし専門性の高い工事となるため、しっかりした業者を選ぶことが大切です。

信頼できる業者の選び方にはいくつかのポイントがありますが、板金工事のプロである建築板金業者から探すと失敗しにくくなります。

サイディングの重ね張りやガルバリウム鋼板の外壁に興味のある方は、ぜひ一度Wall the bestまでご相談ください。

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この記事は「内野 友和」が
書いています。

1979年生まれ。一級建築板金技能士。父・内野国春の元で建築板金の修行を始め、2014年より代表となり家業を受け継ぐ。20年以上、約5000件の現場経験で培った技術と知識で、建物の屋根・雨樋・板金・外壁工事を通じ、地域の皆様のお役に立てるように努力しております。
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